「2011年版 製薬R&Dファクトブック」を発表

~昨年の研究開発費は引き続き減少。臨床試験の中断数は増加傾向~

2011年7月12日(日本時間)
米国ペンシルバニア州フィラデルフィア/英国ロンドン発
*米国時間2011年6月27日に発表されたプレスリリースです。

世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター(本社:米国ニューヨーク、日本オフィス:東京都千代田区)は、「2011年版 製薬R&Dファクトブック」(2011 CMR International Pharmaceutical R&D Factbook)を発表しました。今年のファクトブックでは、昨年の製薬業界における研究開発費が過去3年間で最低となったこと、第Ⅲ相臨床試験を含む各フェーズで中断が増えていることなどが報告されました。

このデータは、トムソン・ロイターの事業子会社であるCMRインターナショナルが編集・販売しており、製薬会社の研究開発統計資料として例年高い評価を得ています。一部はエクゼクティブサマリとして無償公開され、トムソン・ロイターのウエブサイトを通じてダウンロードすることができます。
製薬R&Dファクトブック 2011版エグゼクティブサマリ ダウンロード

『2011年版 製薬R&Dファクトブック』には、以下を含む注目記事が掲載されています。

  • 2010年の研究開発費は、過去3年間で最低となる推定680億米ドルでした。これは、2008年までに見られた上昇率とは極めて対照的な結果です。
  • 過去10年、医薬品の開発成功確率の低下傾向が続いています。2008-2010年の第Ⅲ相臨床試験の中断件数は55件で、2005-2007年の倍以上に増加しました。
    材料科学分野の国別論文数推移
    第Ⅲ相臨床試験で中断したプロジェクト数の推移。
    ダウンロードはこちらから
  • 2010年の新規化合物(NME)の世界市場投入数は21件で、前年の26件から約2割減、2007-2008年の水準に戻りました。また、大手製薬会社により上市されたNMEの数は、過去10年で最低となりました。
  • 2010年に第Ⅰ相および 第Ⅱ相臨床試験を開始した医薬品数は、2007年に比べそれぞれ47%および53%下降しています。第Ⅲ相臨床試験においても、同比で55%減少しました。
  • 自社化合物が、第Ⅲ相臨床試験および承認申請を経て市場参入に至る可能性は、導入品や他社開発化合物に比べて20%高くなっています。
  • 臨床試験被験者の募集先は東南アジアにシフトしています。
  • 抗がん剤は、臨床試験の各段階における新薬の数が全体的に減少する中、上市に向けて開発途上の医薬品数が増加傾向にある、希少な治療薬分野です。
  • 医薬品の売上は、過去最高の8560億米ドルに達しました。(出所:IMSヘルス)

米国では、14 の“ブロックバスター”を含む110以上の医薬品が特許切れを迎えており、これが、世界の大手製薬会社の今後3年間の医薬品売上高に大きな打撃を与えることが予想されています。自社開発品のほうが、市場参入に至る可能性が20%高いという報告からは、導入品や化合物を他社から取得するという戦略にも一考の余地があることが伺えます。

医薬品の開発成功率の低さにNMEの減少という事実が追い打ちをかけている状況であり、導入品の数を増やすという大手製薬会社の戦略も、現時点では功を奏していません。正しい分析とデータに基づき、成功確率の低いプロジェクトを早い段階で見極めることが、医薬品の市場参入には効果的だといえます。

このファクトブックの掲載情報は、全世界の製薬業界の研究開発費の約80%を占める大手製薬会社を網羅した情報源に基づいています。このレポートのサマリは弊社ウエブサイト上から無料でダウンロードできます。
製薬R&Dファクトブック 2011版エグゼクティブサマリ ダウンロード

ファクトブックについての詳細はウエブサイトをご覧いただくか、弊社コンタクトまでご連絡ください。

CMRインターナショナルについて

CMRインターナショナル(CMR International)は世界の製薬会社の研究開発パフォーマンス測定において世界をリードするトムソン・ロイターの事業子会社です。同社は、効果的な研究開発のプランニングや推進に寄与するために、約15年間にわたって世界の大手製薬会社と密に連携し、研究開発の生産性評価や業界動向に対する洞察を提供してきました。2003年以降、高い信頼性を持つ重要な比較指標の情報源として、製薬研究開発部門に関する年次報告書『製薬R&Dファクトブック』を発行しています。



トムソン・ロイターについて

トムソン・ロイターは、ビジネスや専門家向けの高度な情報を提供する世界的なリーディングカンパニーです。産業に関する高度な専門知識と先端技術を組み合わせ、金融・法律・税務会計・科学・医療・メディア分野の意思決定者向けに、世界で最も信頼される情報提供者としての役割を果たしていきます。100カ国以上で約5万5千人の従業員を抱えるトムソン・ロイターの本社はニューヨークに置かれ、ロンドンとイーガン(米国ミネソタ州)が主要なオペレーションセンターとして機能しています。

トムソン・ロイター・プロフェショナル株式会社 代表取締役社長 長尾正樹
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情報出所 : トムソン・ロイター(Thomson Reuters)
2011年6月27日

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