論文の引用動向からみる日本の研究機関ランキングを発表

~不動の東京大学国内総合1位、世界順位は2年連続ダウン。政府系研究機関が健闘~

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2012年4月17日(JST)
東京発

世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター(本社:米国ニューヨーク、日本オフィス:東京都千代田区)は、毎年恒例となっている「論文の引用動向による日本の研究機関ランキング」をとりまとめ、4月17日付けで発表しました。 これは、「Essential Science IndicatorsTM」に収録されている世界の研究機関情報から、日本のデータを抽出・再集計し、論文の総被引用数順に並べたものです。

論文の総被引用数による「国内研究機関総合トップ20」および国内研究機関の「分野別ランキング」につきましては、下記リンクをクリックしご参照ください。

国内研究機関総合トップ20
国内研究機関の分野別ランキング

分析結果のハイライト

  • 今年は、昨年に引き続き、日本の研究機関の世界順位が全体的に多少下がる傾向が見られました。日本の各研究機関の論文数・被引用数も上昇していますが、国外の研究機関の論文数・被引用数の上昇が日本のそれをさらに上回っているのが理由です。
  • 東京大学は国内順位1位を堅持しています。ただし、世界順位は16位と一昨年の11位、昨年の13位から後退しています。
  • 国内順位は、総合・分野別ともに大きな変動は認めらません。ただし、(独)理化学研究所、(独)物質・材料研究機構、(独)科学技術振興機構など政府系研究機関の国内順位が上昇し、大学と順位の入れ替わりがみられます。
  • 日本のお家芸と言われる材料科学、物理学、化学などは、変わらず影響力の強さを示しています。また生物学・生化学、免疫学分野では、トップ10のうち半数以上の日本の研究機関が世界順位を堅持もしくは上昇していました。

調査方法

【分析内容】

Essential Science Indicatorsに収録されている世界の研究機関ランキングから、日本の研究機関のみを抽出・再集計し、論文の総被引用数による「国内研究機関総合トップ20」と「分野別トップ10」をまとめました。
分野別ランキングでは、同データベースで定義されている22分野のうち、世界のトップ5位以内に日本の機関がエントリーしていた分野について同様に集計し、それぞれトップ10をまとめました。これにより、分野別は昨年より一分野少ない材料科学、物理学、化学、生物学・生化学、免疫学の5分野になりました。外れたのは「薬理学・毒物学」です。

【Essential Science Indicatorsとは】

分析に用いたEssential Science Indicatorsは、学術論文の引用動向データを提供する統計データベースです。学術文献・引用索引データベース「Web of Science®」の収録レコードをもとに、論文の被引用数から、世界のトップ1パーセントにランクされる研究者と研究機関の情報をそれぞれ収録しています。収録データは2か月ごとに更新されます。大学・研究機関等の組織単位での契約により、インターネット上で提供されるもので、個人でのご契約には対応しておりません。詳しくはEssential Science Indicators製品概要ページをご参照いただくか、弊社までお問い合わせください。

【対象期間】

2001年1月1日~2011年12月31日 (11年間)

【今回のランキング集計にあたって】

今回の発表は、各機関の発表した論文が引用された数(被引用数)の総数順となっていますが、これを発表論文数や、平均被引用数(一論文あたりの平均被引用数)で並べ替えても興味深い結果が得られます。このようなランキングは絶対的なものではありませんが、世界から注目される、顕著な研究業績をあげている研究機関がどこであるかのおおよその目安にすることができます。


組織戦略とランキング

大学の法人化や少子化にともない、定量的かつ客観的データを組織戦略に活用している研究機関は国内外問わず増えてきています。この研究機関ランキングは、論文の著者が記載した所属機関名にもとづいて集計されています。下部組織名称や旧組織名も取りまとめてランキングに反映することによって、各機関はその全体の研究成果をアピールすることができます。なお、組織名の集計が行われた研究機関は、表中では * マークにより示しています。

世界第1位をどう見るか

ドイツのマックス・プランク研究所や、中国の中国科学院などは、傘下の研究機関をそれぞれ、"Max Planck Society"、"Chinese Academy of Sciences" という名称に集約した結果、Essential Science Indicatorsが集計する多くの分野で世界のトップ1パーセントにランクインしています。しかしこれは傘下に擁する研究機関名をひとつに取りまとめた結果であり、それによって順位が下降した研究機関のパフォーマンスが下がったと見るべきではありません。

Web of Scienceとは

世界中の影響力の高い学術雑誌12,000誌以上(2012年4月現在)を厳選し、包括的なアクセスを提供するオンライン学術文献データベースです。引用文献情報も収載しているので、文献の引用回数を調べたり、引用文献をたどって研究の発展や経過を調べたりすることができます。詳しくは下記サイトをご覧ください。
Web of Science 製品概要


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