「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を発表。日本からは、東京工業大学の細野秀雄氏、大隅良典氏、東京大学の水島昇氏

~ ヒッグス粒子のピーター・ヒッグス氏を含む28名が、新たなノーベル賞有力候補に ~

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2013年9月25日(JST)
米国ペンシルベニア州フィラデルフィア発
米国時間9月25日0時に発表されたプレスリリースです。

世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター(本社:米国ニューヨーク、日本オフィス:東京都港区)は、2013年10月7日から予定されているノーベル賞に先駆け、「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を発表いたします。

トムソン・ロイター引用栄誉賞は、論文・引用データからノーベル賞クラスの研究者を選出・発表することにより、多くの皆様にトップクラスの研究者の功績を広め、讃えることを目的に設立されました。2002年に恒例化してから、今年が12回目の発表となります。本年の受賞者は6か国から28名、うち3名が日本からの選出となりました。

大隅氏 2016 Nobel Prize Winner!
<医学・生理学>
東京工業大学 フロンティア研究機構 特任教授
大隅 良典 (Yoshinori Ohsumi)氏
「オートファジーの分子メカニズムおよび生理学的機能の解明」

受賞コメント

『オートファジーの研究を酵母で始めて4半世紀が経ちました。当時を思い起こすとオートファジーの研究がこのような広がりを持つに至ったことに隔世の感があります。これまで沢山の共同研究者にめぐまれましたが、基礎研究者としてこのような栄誉を頂くことに感謝します。』

* * * * *

水島氏 <医学・生理学>
東京大学大学院 医学系研究科 分子細胞生物学分野 教授
水島 昇(Noboru Mizushima)氏
 「オートファジーの分子メカニズムおよび生理学的機能の解明」

受賞コメント
『細胞の内部での分解「オートファジー」には不思議がたくさんつまっています。予想しないことが次々と見つかるということは楽しくエキサイティングなことであり、そのような研究に携わることができたのは大変な幸せです。細胞内リサイクルにはさらに不思議がありそうです。』

細野氏 <物理学>
東京工業大学 フロンティア研究機構&応用セラミックス研究所 教授
同学 元素戦略研究センター長
細野 秀雄 (Hideo Hosono)氏
 「鉄系超伝導体の発見」

受賞コメント
『鉄系超伝導体は、新型ディスプレイに応用が始まったIGZO薄膜トランジスタを生み出した、透明酸化物半導体の研究を拡張する試みの中で発見できました。 共同研究者とJST、東工大の支援のおかげです。これからも物質科学の新領域の開拓と材料への展開に精進したいと思います。』

<選考基準>
「トムソン・ロイター引用栄誉賞」は、過去20年以上にわたる学術論文の被引用数に基づいて、各分野の上位0.1パーセントにランクする研究者の中から選ばれています。主なノーベル賞の分野における総被引用数とハイインパクト論文(各分野において最も引用されたトップ200論文)の数を調査し、ノーベル委員会が注目すると考えられるカテゴリ(物理学、化学、医学・生理学、経済学)に振り分け、各分野で特に注目すべき研究領域のリーダーと目される候補者が決定します。

<ベースとなるデータ>
本賞は、世界最高水準の学術文献引用データベース「Web of Science® (注1)」に基づき、医学/生理学・化学・物理学・経済学の各ノーベル賞4分野において最も影響力があった研究者を分析・発表しています。当社の過去30年以上にわたる分析から、学術論文の被引用数と同分野における研究者間での高評価には、強い相関関係があることが分かっており、論文の引用頻度が高いことは、学術分野における影響度の大きさを示しています。

<ノーベル賞との高い相関性>
2002年に発表を恒例化してから昨年までに本賞を受賞した研究者のうち、京都大学の山中伸弥氏など27名が実際にノーベル賞を受賞しています。 また、2011年のノーベル賞において、該当4分野(医学・生理学、物理学、化学、経済学)の受賞者9名すべてが、過去この「トムソン・ロイター引用栄誉賞」を受けていました。

本年の28名のリストは以下の通りです(敬称略)。なお、記載している国名は、所属研究機関の所在地です。


医学・生理学
2016 Nobel Prize Winner!

トピック(カッコ内の日本語は参考訳):for elucidating the molecular mechanisms and physiological function of autophagy(オートファジーの分子メカニズムおよび生理学的機能の解明)

大隅 良典(日本)
東京工業大学 フロンティア研究機構 特任教授
関連論文(1993年) │ 引用情報付き論文リスト(ResearcherID)
インタビュー(英文)

ノーベル賞のサイトへ

水島 昇(日本)
東京大学大学院医学系研究科 分子細胞生物学分野 教授
関連論文(2004年) │ 引用情報付き論文リスト(ResearcherID)
インタビュー(英文)
Daniel J. Klionsky(米国)
Alexander G. Ruthven Professor of Life Sciences, University of Michigan, Ann Arbor, MI, USA

トピック: for their fundamental discoveries concerning DNA methylation and gene expression(DNAのメチル化および遺伝子発現に関する基礎的発見)

Adrian P. Bird(英国)
Buchanan Professor of Genetics, University of Edinburgh, Edinburgh, Scotland, UK
Howard Cedar(イスラエル)
Edmond J. Safra Distinguished Professor Emeritus, Hebrew University of Jerusalem, Jerusalem, Israel
Aharon Razin(イスラエル)
Professor of Biochemistry Emeritus, Hebrew University of Jerusalem, Jerusalem, Israel

トピック: for his pioneering research identifying the HER-2/neu oncogene, leading to more effective cancer therapy(HER-2/neu発がん遺伝子の先駆的研究により、効果的ながん治療をけん引)

Dennis J. Slamon(米国)
Professor, Chief, and Executive Vice Chair for Research, Department of Medicine, Hematology/Oncology and Director of Revlon/UCLA Women’s Cancer Research Program, University of California Los Angeles, Los Angeles, CA, USA

物理学

トピック: for his discovery of iron-based superconductors(鉄系超伝導体の発見)

細野 秀雄(日本)
東京工業大学 フロンティア研究機構&応用セラミックス研究所 教授
同学 元素戦略研究センター長
関連論文(2006年) │ 引用情報付き論文リスト(ResearcherID)
インタビュー(英文)

2013 Nobel Prize Winner!

トピック: for their prediction of the Brout-Englert-Higgs boson(ヒッグス粒子(BEH粒子)に関する予測)

François Englert(ベルギー、米国)
Professor Emeritus and Distinguished Visiting Professor in Residence, Chapman Institute for Quantum Studies, Université Libre de Bruxelles, Brussels, Belgium and Chapman University, Orange, CA, USA
関連論文(1964年)
Peter W. Higgs(英国)
Professor Emeritus, University of Edinburgh, Edinburgh, Scotland, UK
関連論文(1964年) │ 関連論文(1964年)

ノーベル賞のサイトへ


トピック: for their discoveries of extrasolar planets(太陽系外惑星に関する発見)

Geoffrey W. Marcy(米国)
Professor of Astronomy, University of California, Berkeley, Berkeley, CA, USA
Michel Mayor(スイス)
Emeritus Professor, University of Geneva, Geneva, Switzerland
Didier Queloz(英国、スイス)
Professor, University of Cambridge, Cambridge, UK and University of Geneva, Geneva, Switzerland

化学

トピック: for contributions to DNA nanotechnology(DNAナノテクノロジーへの貢献)

A. Paul Alivisatos(米国)
Samsung Distinguished Professor of Nanoscience and Nanotechnology, and Professor of Chemistry and Materials Science and Engineering, and Director of Lawrence Berkeley National Laboratory, University of California, Berkeley, Berkeley, CA, USA
Chad A. Mirkin(米国)
George B. Rathmann Professor of Chemistry, Northwestern University, Evanston, IL, USA
Nadrian C. Seeman(米国)
Margaret and Herman Sokol Professor of Chemistry, New York University, New York, NY, USA

トピック: for the invention of the Ames test of mutagenicity(エームス試験の考案)

Bruce N. Ames(米国)
Senior Scientist and Professor Emeritus, Biochemistry and Molecular Biology, Children’s Hospital Oakland Research Institute, Oakland, CA and University of California, Berkeley, Berkeley, CA, USA

トピック: for the development of modular click chemistry(モジュール式クリックケミストリーの発展)

M. G. Finn(米国)
Professor of Chemistry and Biochemistry, Georgia Institute of Technology, Atlanta, GA, USA
Valery V. Fokin(米国)
Associate Professor of Chemistry, The Scripps Research Institute, La Jolla, CA, USA
K. Barry Sharpless(米国)
W.M. Keck Professor of Chemistry, The Scripps Research Institute, La Jolla, CA, USA

経済学

トピック: for their advancement of empirical microeconomics(実証的ミクロ経済学への貢献)

Joshua D. Angrist(米国)
Ford Professor of Economics, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, MA, USA
David E. Card(米国)
Class of 1950 Professor of Economics, University of California, Berkeley, Berkeley, CA, USA
Alan B. Krueger(米国)
Bendheim Professor of Economics, Princeton University, Princeton, NJ, USA

トピック: for their contributions to economic time-series, including modeling, testing and forecasting(経済学におけるモデリング・計測・予測などに関する貢献)

Sir David F. Hendry(英国)
Professor of Economics, University of Oxford, Oxford, England, UK
M. Hashem Pesaran(英国、米国)
John Elliot Distinguished Chair in Economics & Professor of Economics, and Emeritus Professor of Economics & Fellow of Trinity College, Cambridge, University of Southern California, Los Angeles, CA, USA and University of Cambridge, Cambridge, England, UK
Peter C.B. Phillips(米国)
Sterling Professor of Economics and Professor of Statistics, Yale University, New Haven, CT, USA

トピック: for extending economic theories of regulation(規制に関する経済理論の拡張)

Sam Peltzman(米国)
Ralph and Dorothy Keller Distinguished Service Professor of Economics Emeritus, University of Chicago Booth School of Business, Chicago, IL, USA
Richard A. Posner(米国)
Judge, United States Seventh Circuit Court of Appeals, and Senior Lecturer, University of Chicago Law School, Chicago, IL, USA

トムソン・ロイター引用栄誉賞およびノーベル賞についての関連情報は、Facebook(日本語)でも随時アップデートしています。また、トムソン・ロイターのノーベル賞ウェブページ(英語)でもご覧いただけます。


(注1)
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情報出所 : トムソン・ロイター(Thomson Reuters)
2013年9月25日
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